フリーランス

音楽不況における音楽家の新しい仕事の形。「webミュージシャン」とは?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る
The following two tabs change content below.
torikawa

torikawa

バンド活動と並行してDTMで提供用の楽曲作成を開始。WEBを使い全国のクライアントにオリジナルの楽曲制作・提供を行なう。 現在はオンライン作詞作曲講座を主催

表現としての音楽と産業としての音楽

 

ミュージシャンを自称する人は星の数ほどいますが、ここでは「音楽をビジネスとして理解し、生計を立てている人」をミュージシャンとして定義して話を進めます。

 

よく「俺の音楽は金じゃない!」と言っている人がいますが、あれのほとんどは売れない事の強がりか、それ自体がプロモーションのどちらか。

どんな状況であれ音楽活動をするには最低限必要なコストがかかります。

赤字が続けば活動を継続させるのは不可能。ミュージシャンだって継続的な活動をするためにはお金が必要です。

 

音楽の話をすると「表現」と「セールス」の話になる事がしばしば。多くのミュージシャンはこの葛藤と日々戦っています。

ヒットソングを作るために「自分の音楽性を捨てて、売れる曲を作る」という事は格好悪いイメージがありますが、逆に売れる曲を作れる才能があるなら誰もこんな苦労はしません。

 

世間が必要とする音楽の中で、いかに自分の個性を出して後世に残して行くか

それがミュージシャンという稼業の永遠のテーマだと言えます。

 

パソコンさえあれば誰でも音楽業界に参入できる時代

パソコンの普及は良くも悪くも音楽業界に大きな変化を与えました。

最近の音楽ソフトは専門的な知識どころか、基礎的な知識や楽器の練習をしなくてある程度の曲が作れるようになっています。

確かに誰でも音楽に触れられる機会が増えたのは素晴らしい事ですが、逆にプロの仕事を奪う形になってしまいました。

 

ちょっと勉強をすれば楽譜も読めず楽器の演奏ができない人でも音楽を作る事が可能に。

(特にHIPHOP系のジャンルではその傾向は顕著です)

さらに、自作の曲をYOUTUBEやSNSで拡散するだけでなく、iTunesを通して世界中に配信することも可能になりました。

中には小学生が作った曲が配信されている事も。しかもクオリティも馬鹿に出来ないぐらい高い曲もあります。

 

「音楽を作る」という敷居が下がった事で、ビジネスとしての音楽の価値も著しく低下。

以前は普通に生活できていたミュージシャン達も音楽教室で講師のアルバイトをしたり、音楽とは関係のない仕事もしないと生活が成り立たなくなってきています。

そうなると、キレイ事を言っていられる人もわずかな数に…。

 

音楽の無料配信、YOUTUBE等の無料で見られるライヴ動画、音楽データのコピー、さらに自作曲の質の向上…。

色々な要因が重なり、業界全体にCD売り上げ低迷&ライブの動員数も減少していきました。

 

トップアーティストとして知られる浜崎あゆみさんも、2015年のリリースで3000枚売れなかった…という危機的な数字も出ているぐらいです。

フリーのwebミュージシャンとして活動するメリットと収益を確保する方法

だからと言って、音楽自体の需要が全くないわけではありません。

数字が低迷しているのはあくまでも「従来の産業音楽」の分野です。

 

逆に数字を伸ばしているのが「オリジナル曲の制作」これはクライアントと直接契約を結び、オーダーメイドの音楽を作る仕事です。

私の場合も主な仕事はこのオリジナル曲の制作。各企業のイメージソングや地方アイドルの楽曲を中心に作っています。

他では劇団と契約を結び、舞台に使う音楽を全て作っている同業者もいます。

 

これを可能にしたのが、web技術の発達。皮肉にも音楽産業を低迷させた技術が新しい音楽産業を作り出している形です。

 

私の場合、集客はクラウドそーシングサイトで作曲のコンペに参加する所からスタート。徐々に口コミで広げていきました。

具体的な作業の流れは、チャット機能を使いクライアントと直接やり取りをしながら曲を仕上げていきます。

制作途中でもファイルを共有すれば「もう少しテンポを早く…」とか「もっと音をシンプルに…」など細かいやり取りがリアルタイムで可能になるので、納品時に「イメージと違う」とクレームになる事が無く、無駄な時間を極力減らす事ができます。

 

納品も音楽データを送信すれば終了。以前のようにレコーディングスタジオでの演奏・録音・マスタリング…という作業をする必要が無く、全て自宅のデスク上で完結します。

そのため、クライアントに安価で楽曲を提供する事が可能になりました。

 

この場合、今までの音楽のように「何枚売らないといけない!」というプレッシャーはありません。逆に1曲しか売らないのでセールスの数字を気にせず音楽を作る事ができます。

 

報酬に関しては正直、相場が有って無い話。クライアントの希望を聞いてその都度、見積もりを作っています。

 

参考例ですが…(あくまでもうちの場合)

  • 5分以内のBGM(イメージとジャンルだけ伝えられて後はお任せ):5万円
  • 5分以内のBGM(楽器の指定有り、曲の構成も指定有り):8万円
  • 5分以内のボーカル入りの楽曲作成(お任せ、男性ボーカルorボーカロイド):10万円
  • 5分以内のボーカル入りの楽曲作成(歌詞提供有り、楽曲のみ作成):8万円
  • 5分以内のボーカル入りの楽曲作成(歌詞に指定の単語あり、楽器の指定もあり):20万円
  • 指定のボーカルがいてレコーディングが必要な場合は実費をプラス(都度見積もり)

 

を、ベースに見積もりを出しています。

その他、15秒程度のジングル(ラジオ番組の冒頭や切り替えで使う短い曲)の場合、5000円〜といった感じですね。

これが高いのか安いのかはわかりませんが、納得してくれた方とだけお話をさせていただいています。

 

収入は月によってバラバラですが、平均すると月30~40万円。年収で400万円を推移してる感じです。

ちなみに、最高月収は150万円。最低は0円です(笑)

 

 

今後の課題と活動の方向性

安定収入はありませんが、音楽制作以外の仕事のみで嫁と子供2人を養うぐらいの収入は得られるようになりました。

産業ミュージシャンとしては一定の成果をあげていると自負しています。

しかし、この状況がいつまで続くかわからないのも事実。当面の課題は「安定した収入源の確保」です。

 

その活動の第一歩として、macに標準装備されている音楽作成ソフト(GarageBand)の操作解説ブログの開設。

さらに上位ソフト(logicPro)の操作解説ブログや関連する音楽機材のレビュー記事を自分のサイトにアップするようにしました。

 

一般の人でも音楽に触れる機会が増えたとは言え、音楽ソフトを使いこなすには専門用語を理解したり、音楽の基礎的な発想は不可欠です。

そこで、難しい操作を一般の人にもわかりやすく解説する事で作曲に興味がある人を確保。

ブログ閲覧者を自分が開設したオンラインの作曲教室の案内をしたり、アフィリエイトに誘導するなどして、収益の安定化を目指しています。

 

もちろんそれだけでなく、オンラインの作曲講座やブログの閲覧者の中からプロのミュージシャンが生まれて、音楽業界をもっと活発にする原動力になれば良いな…と、夢を見ながら楽しく仕事をしています。

 

「音」を「楽」しむ生業ですから、私自身が楽しく無いとやっていられません(笑)

副業ガイド編集部おすすめ記事

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

副業リスト