仮想通貨

仮想通貨交換業者は今後の法案でどの様に規制されるのか?

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りぴ

りぴ

7年間OLとしてブラック企業で働いたのち、ライターとして独立。クラウドソーシングを中心に数々の記事を執筆、そして電子書籍2冊を出版。仮想通貨・デジタル系・健康系・美容系・恋愛系などあらゆるジャンルで執筆中。

ビットコインをはじめとする仮想通貨、暗号通貨は、まだ登場してから間もなく、色々な意味でそれに対してどう対処するのか定まっていないことが沢山あります。

 

最も大きな問題は、法的な問題でした。

 

身近な例でいえば、コインチェックのNEMのハッキング。過去で一番有名な事件は2014年に発生したマウントゴックス事件でしょう。

マウントゴックス事件は、当時ビットコインの最大の取引所であったマウントゴックスから、当時のレートで約480億円という膨大なビットコインが消失したという事件でした。

 

しかしこの事件は、法的にどの様な問題があるのかが当時の状況では不明確だったのです。

 

実際には、マウントゴックスの社長であったマルク・カルプレス氏が「私電磁的記録不正作出・同供用」容疑で逮捕されましたが、これは仮想通貨の実情に即した法律がなかったため、当時の法律の中で何とかやりくりして逮捕したというのが実際のところでしょう。

 

ちなみにこのマウンゴックス事件は、発生から最近までは社長の横領という事件として扱われてきましたが、2017年になり真犯人が見つかったというニュースも流れており、その真相はまだ闇の中となっています。

 

仮想通貨のための法案である「改正資金決済法」が施行

photo by 国民生活センター

このマウントゴックス事件を受けて誕生したのが「報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律案」です。

 

これまではビットコインなどの仮想通貨を取引する業者は、特に認可などの必要もなく自由に開業できたのですが、この法案により、

  • 仮想通貨の定義
  • 仮想通貨交換業者の定義と登録

などの項目が、法的に施行される様になりました。

 

つまり、これまではっきりと法的には定義されていなかった仮想通貨(暗号通貨)という存在が、この法律によって明確に定義され、さらにこの仮想通貨を扱える取引業者は、「仮想通貨交換業」として登録しなければいけないということになったわけです。

 

法案による仮想通貨の法的定義とは

ビットコインをはじめとする仮想通貨、暗号通貨はこの法律によって日本国内でどう定義されているのでしょうか。

仮想通貨法(資金決済に関する法律 第二条 5)を見てみると、次の様に解釈できます。

  • 物品を購入、借り受け、
    役務の提供を受ける場
  • 合に、これらの代価を支払うために使用でき、購入及び売却を行える財産的価値で、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの

 

 

 

ということになりますが、要はどう定義されたかというと、仮想通貨は日本円などの国家が発行する法定通貨ではなく「モノ」として扱われる、ということになります。

 

 

その他この法案により、

  • 仮想通貨の売買取引には消費税がかからない
  • 売買取引による個人の収入には総合課税の対象になる

などが明確になりました。

 

ちなみにいわゆる「電子マネー」は、仮想通貨と違い「通貨建資産」であり、いわば法定通貨の代わりとみなされるため、この仮想通貨法からは排除されています。

 

法案で定義される仮想通貨交換業とは何か

さて、ではもう一つの仮想通貨交換業とはどの様な事業なのでしょうか。

これは同法同法2条7項で定義されており、

①:仮想通貨の売買または他の仮想通貨との交換

②:①に掲げる行為の媒介、取次ぎまたは代理

③:①・②に掲げる行為に関して、利用者の金銭または仮想通貨の管理をすること

となっています。

 

①は業者自らが仮想通貨の売買、あるいは他の仮想通貨との交換を行うという意味となり、一般的な仮想通貨取引所(交換所)の業務と言えるでしょう。

 

②は、直接的でなくてもこの様な業務を取次、代理店として業務を行うこと。③はさらに、この様な業務によって金銭(または仮想通貨)を管理すること、という意味になり、直接的、あるいは間接的に仮想通貨の取引や交換によって利益を上げるビジネスのほとんどは、この仮想通貨交換業という業種として定義されることになるわけです。

 

ですから、勝手に仮想通貨を販売・交換しますよ、と名乗りを上げても、それは法的に認可されない、ということになります。

 

法案ではどんな業者が認可されるのか

では仮想通貨交換業には、どの様な業者が登録できるのでしょうか。

「仮想通貨交換業者に関する内閣府令案」および「事務ガイドライン(仮想通貨交換業者関係)」によって、その考え方が示されています。

資金決済法の改正という形で規制されます。

金融庁が申請してきた業者を認可するわけですが、申請すれば何でも認可されるというわけではありません。

法整備は利用者に対する安全性を高めることが目的ですから、きちんとした審査や、認可するにあたっての規制などの条件が沢山あります。

 

例えば仮想通貨交換業者の登録拒否事由として、

「仮想通貨交換業を適正かつ確実に遂行するために必要と認められる内閣府令で定める基準に適合する財産的基礎を有しない法人」

という項目が挙げられています。

 

資本金が最低1,000万円であること、純資産額がマイナスでないことという条件となります。また、利用者の保護に関する様々な規制や義務が課せられるため、それをクリアできると判断された業者だけが登録業者として認可されるということになります。

 

余談ですが、認可第1号のマネーパートナーズは現時点(2018年2月末)でも仮想通貨取引事業は行っておらず、その他にも許可されている会社でも、知名度がある、上場している、といった社会的信用が高い会社が選ばれやすい傾向があるかと思われます。

 

photo by 金融庁

 コインチェックの今後のゆくえは

photo by coin check

法案により仮想通貨交換業として登録されるためには、かなりハードルが高い条件が課されています。

そのため、すでに大手仮想通貨交換業を営んでいる業者も、まだ登録されていないケースも多々あるわけです。

 

先日大きな問題となった「コインチェック」社もまだ、事件当時仮想通貨交換業の業者として登録が済んでいませんでした。

 

なぜなら仮想通貨に関する法案は、業者がすでに誕生してしばらくたってからのものとなりますから、例えば上記の仮想通貨交換業の条件に対しても、すぐに対応できない業者がありそれらの業者は「みなし仮想通貨交換業者」として運営されているのです。

 

つまり法案があとからできたけれど、認可が下りるまで営業を停止するわけにはいかないので、認可がおりるまでは「みなし業者」として運営していくしかないということになります。これが、みなし業者なのに運営ができる理由です。

 

コインチェックも、このみなし仮想通貨交換業者として営業している最中の事件となったわけです。コインチェックがなぜまだ未認可のままかという理由は明確にされていませんが、やはりセキュリティ面での問題があったというのも、理由の一つかもしれません。

 

現在は暫定的な処置としてみなし業者としても運営できますが、コインチェックの件もあったことから今後はそれが不可となる可能性もあります。必要な条件がそろった取引所から認可はされていきますが、まだそろっていないみなし業者は運営できなくなる可能性もあるということです。

 

コインチェックはあれだけの問題を起こしてしまったので、今後認可をされるのは厳しいと考えられます。もしみなし業者としての運営ができない法案ができたとしたら、コインチェックは運営できなくなる可能性はあるでしょう。

 

実際には未認可の交換業者も沢山ある(まとめ)

コインチェック以外にも現在仮想通貨を取り扱っているみなし仮想通貨交換業者は重数社あり、今後も仮想通貨の法案、法整備により、今まで以上に安全な仮想通貨取引ができるよう期待されています。

 

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