
あじのふらい

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さてさて、前回は「中国メーカーとのお仕事には言葉の壁があります!」というお話でした。
こんにちは。ほんとは一日9時間寝たい!フリーランスのイラストレーターあじのふらいでございます。
突然ですが質問です。
「あなたが日頃一番使用しているSNSはなんですか?」
おそらく一番多い答えは「LINE」ではないでしょうか。
他には、フェイスブック、インスタグラム、ツイッターなどを使用されている方もたくさんいらっしゃるでしょう。
しかし、私の答えは…「Wechat(微信)」
日本ではあまり聞き慣れないサービス名かもしれませんが、
中国では最も人気のあるSNSアプリの一つ。
私がデザインをしている中国メーカーの社長さん(以下王さん)とのやりとりには
基本的にこのWechatを使っています。
ほぼLINEと同じような使い方ができ、
個人どうしやグループチャットでのメッセージや画像のやり取りはもちろん、
自分の近況を仲間や世界中に報告したり、人の輪をどんどん広げていったり…
といっても、日本でWechatを使っている人はそんなに多くないので、
LINEのようにバンバン知り合いと繋がることはありません。
私のWechat連絡先に登録されてる人数はたった「7人」、
そのうち今年に入ってメッセージをやり取りしたのは王さんのみ。
完全に王さん専用連絡ツールと化しております。
日本では、ビジネスのやり取りはまだまだメールが主流で、
LINEはあくまでサブツール…といった感じかなと思うのですが、
中国ではビジネスでのコミュニケーションツールとしても、Wechatが第一選択とのこと。(王さん談)
で、このWechat、LINEと同様に「ボイスメッセージ」が送れるのですが…
そこで勃発するのが
「王さんボイスメッセージ多用問題」!!
王さんはほぼ「ボイスメッセージ」しか使用しません。文字でメッセージが送られてくることはごくわずか。
そして、王さんは日本語が話せるとは言え、流暢とは言えません。→詳しくは第3話をどうぞ!
つまりどうなるかと言いますと…
例)
王(ボイスメッセージ)「ベビのロンバス、小サイの柄をウサギとカエルたくさんで作ってくだサイ!」
訳:「ロンパース(赤ちゃん用の下着)の柄の件ですが、ウサギとカエルのイラストを散りばめた総柄で作ってください。」
王(ボイスメッセージ)「大キイの柄は高いですから、布切るともったいない部分がありマスから!!」
訳:「大きい柄で作ると、柄がちゃんと出るように布を裁断しなければならず、結果ロスが多く出るためコストが合わないのです。」
脳って不思議ですよね…
こうやって文章にすれば、王さんのおっしゃることもなんとなく伝わってきます。
しかしこれを音声だけで聞くと、「???」
すぐに容量オーバーになってしまうのです。
しかしまあ、この点はまだまだ許容範囲内のデメリット。
ばりばり仕事のできる中国人ビジネスマン(50歳)がたどたどしい日本語を使うという、若干の萌え要素もあります。
それよりも…
ボイスメッセージで最も困るのは、「メッセージを再確認しにくい」こと!
ビジネスコミュニケーションツールにとって最も重要なポイント、
記録に残せて管理しやすい
という点がごっそり抜け落ちているのです!
メールであれば、メッセージを検索してその内容を再確認するのは簡単ですよね。
しかし、Wechatで特定のボイスメッセージを再確認しようと思ったら、
ずら~っとならんだメッセージの中から、この辺かなと当たりを付けて一つ一つ再生して確認するより他ありません。
2,3日程度ならまだしも、1か月前のメッセージともなればお手上げです。
「なるべく文字のメッセージでお願いしますネ」と伝えた直後はボイスメッセージが減るものの、一週間もたてばまたボイス中心のやりとりに…
王さんにとって、言いたいことを日本語の文章にまとめる方が時間がかかり、手間なのはよ~く分かります。
日本語が母国語の私ですら、このレベルの文章を書くのに何時間もかかるのですから(泣)
しかし、実害がはっきりしている以上、何らかの解決手段を考えねばなりません…
いっそスマホを解約し、Wechatが使えないガラケーに変更しちゃおうかなと
本気で考えている今日この頃です。